単調で退屈な林道を100キロ走るドMレース「OSJ ONTAKE100」参戦レポート!
部長の榎本です。
7月中旬の週末。フイナム ランニング クラブ♡の多くのメンバーが野沢温泉に集結し、酒を酌み交わしたり、ゲ◯を吐いたり、和気あいあいとトレイルリレーに興じているとき、
僕は長野県王滝村の山奥にいました。
そして、景色の変わらない単調で退屈な林道を、ただひたすら走っていました。
孤独に、淡々と、黙々と……。
さてさて、前置きが長くなりましたが、100キロのウルトラトレイルランニングレース「OSJ ONTAKE100」(旧大会名:OSJおんたけウルトラトレイル100K)に参加してきました。
野沢のリレーも出たかったけど、あいにくこっちのほうが先にエントリーが決まってしまっていたものでね。
というわけで、以下、OSJ ONTAKE100のレポートです。
■レース概要
この大会の特徴は、大きく分けて3つ。
1.ガレガレな未舗装林道が延々と続く!
舞台は長野県王滝村の山間部。
種目は「100キロの部(制限時間20時間)」と「100マイルの部(制限時間24時間)」の2種目。
普段は立ち入ることができない国有林内の林道がこの日だけランナーのために開放され、レースが行われます。
コースはひたすら林道。とにかく林道。ただただ林道。
それも、大きな石や岩がゴロゴロ転がっている、ガレッガレの林道です。
トレイルランニングの醍醐味であるふかふかトレイルやシングルトラックは皆無。
逆に、うんざりするような急登やテクニカルな下りも一切なし。
走ろうと思えばずっと走り続けられるコースでもあります。
過去の参加者に話を聞いたりレポートを読んだりすると、みんな口を揃えてこのレースを「修行(もしくは苦行)」と表現します(実際その通りでした)。
2.スタートは深夜0時。いきなり夜間走!
100キロの部は深夜0時スタート(100マイルの部は20時スタート)。
すなわち、普通は寝てる時間に走るわけで、大半のランナーが睡魔との闘いを余儀なくされます。
スタート前にしっかり仮眠をとれるかどうかが、レースの成否を握ります。
真っ暗な夜の林道を走るランナーたち。
当然ながらヘッドランプは必携です。
3.エントリーフィーが安い!
100キロの部、100マイルの部ともに、エントリーフィーは¥12,000ポッキリ。
完走すれば、UTMBやUTMFへのエントリーに必要なITRAポイントを5pt/6ptゲットできる。
数あるレースのなかでもポイントを得るためのコストパフォーマンスが世界一という説もあります。
■レース展開
さて今回、そんなド変態なレースの100キロの部に、HRC♡からド変態なメンバー4名が参加。
左から、走る万引きGメン堤選手、アイドルおゆい選手、HRC♡のマスコット諸隈選手、そして私榎本。
どういうわけか、男性は僕ひとり。
100kmウルトラトレイルに女子3名を送り込んでしまううちのクラブっていったい・・・
まあ送り込んだっつーか各自が勝手にエントリーしただけですが。
深夜0時のスタート前。
参加者1000人規模のビッグレースだけあって、会場は得も言われぬ高揚感に包まれます。
いざレースがスタートすると、そこから先は先述したように、単調な林道が延々と続くのみ。
進めども進めども、景色もコースもほとんど変化なしの無限ループ。
よって、ここで書くべきこともあまりないです(笑)
エイドは噂通り簡素。OSJクオリティとかなんとか言われているとか。
そしてトイレ待ち行列に辟易。
時折、天然エイドという名の湧き水も。
最終エイドで供されていたそうめん。
これはバカうまでした。
疲れきった身体に程よい塩っ気が染み渡ります。
林道を疾走するマスコット諸隈選手。
中盤、僕が不覚にも睡魔に負けてふらふらと蛇行しながら走っていた(というか歩いていた)ところ、後ろから「榎本さーん、起きてくださ〜い!」と声を掛けられて目が覚めて、しばらく併走することに。
最終的には後半で覚醒した僕が2時間以上のタイム差をつけてフィニッシュしたけどね。
4人のなかで最初にフィニッシュゲートをくぐったのは、Gメン堤選手!
14時間切りを目指していたものの、結果はなんと11時間20分17秒という驚きのタイム。
目標をはるかに上回る異次元の走りで、総合33位、女子2位の快挙を達成!!!
ただものではないと思っていたけれど、まさかおんたけのようなビッグレースで準優勝するまでとは。
おめでとうGメン!
続いて、榎本が15時間23分42秒、アイドルおゆい選手が15時間24分29秒と、僅差でのフィニッシュ。
ずっと僕のはるか前を走っていたアイドルおゆい選手をゴール手前1kmでかわしてのフィニッシュでした。
ゆいちゃんすまぬ。部長としての意地です。
そして諸隈選手もフィニーッシュ! ! タイムは17時間47分36秒!!
みなさんおつかれさまでした。
タイムに差はあれど、100kmウルトラトレイルをメンバー4人全員が無事に完走。
しかもGメン堤さんに至っては女子準優勝。
途中でリタイアする人も少なくないなか、これはなかなか胸を張れる結果なんじゃないかな。
部長として誇らしいし、鼻高々ですわ。
■レースを終えて
景色も起伏も変化に乏しい林道を、100kmひた走る。
それだけ聞くと「なにが楽しいの?」と普通は思いますよね。
でも、これがまた不思議なもので、終わってみれば、異常に楽しかった思い出しか残っていない。
あの退屈極まりなかった単調な林道が、時が経てば経つほど恋しくなるばかり。
そんな自分はやっぱりドMなのかもしれません。
というわけで、OSJ ONTAKE100、すご〜く楽しくていい大会なので、みなさん来年ごいっしょにいかがですか?
・・・などと人に薦める気にはまったくならないけれど、自分はなんだかんだでまた来年も懲りずにエントリーしてしまいそう、です。